white or brackⅡ

「あ、疾風」

「ん?千鶴じゃねーか・・・てか呼び捨てにすんなよ」

顔だけ振り向くとわざとらしくため息をついて歩いてくる疾風が見えた

こいつら知り合いなのか?

そんなことより

まずい・・・

このままだと零が女だとばれる・・・

今は幸い零の素顔が見えない

「千鶴、零の名前を絶対出すな」ボソッ

「え?」

キョトンとする千鶴をよそに疾風が近くまで来た

「こんなとこで2人で何してんだぁ・・・ん?誰だこいつ?」

暗いからか近くで見ようとする疾風に蹴りをくらわす

「ッて!何すんだよ!」

「悪い、足が滑った」

たくッ、近すぎなんだよ

若干不機嫌になった俺を見て千鶴は笑っていた

「なんなんだよ・・・でこのブスは誰なんだ?」

疾風のブス発言に目の前でプチッと何かが切れる音がした

「疾風誰がブスだって?」

「え?だからこい・・・つ」

言っている途中に千鶴のオーラーが黒くなっていることに気づいた疾風が青ざめる

「ヤバイ・・・」

「なにが?」

幹部ともあろう疾風が青ざめているので聞いてみると疾風は恐ろしそうに言った

「あいつ恭耶の妹なんだ」









< 46 / 81 >

この作品をシェア

pagetop