white or brackⅡ

なぜか足音を忍ばせてベットまで近づいた俺たちは

ヒソヒソ声で話す

「めくって見るか?」ヒソヒソ

「めくってみよう」ヒソヒソ

そろーっと2人で手を伸ばす

「むにゃ・・・慧・・・」

あと少しというところで寝言が聞こえ

2人同時に手を止めた

「おい!女の声だったぞ!」ヒソヒソ

「兄貴女連れ込んでんのかよ!」ヒソヒソ

これまたなぜかヒソヒソ声で話す

兄貴の連れ込んだ女を見てみたい・・・

そう思って明人に目を向けると明人もこちらを見ていた

明人の目も『見てみたい』と言っているのがわかる

無言で頷きあい再び布団に手を伸ばす

あと少し・・・

「何をしている」

ビクッ!

寝ているはずのいつもより低い兄貴の声で驚いた俺たちは

ようやく掴んだ布団を持ったまま飛び退いた

俺はそのままベットの横にあった棚にぶつかった

カシャン・・・

何かが落ちる音がして

グチャ・・・

「あ・・・」

何かが潰れる音と明人の焦った声が聞こえた

何かを踏み潰した明人と2人で恐る恐る兄貴を見ると

体勢は変わらず顔だけを上げた状態でこっちを睨んでいた

「何をしている?」




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