友達は神様。
人…だった。
そう。人だ。
人が増えている。
…多分。
あんな奴居たか?って思う奴がいた。
決して地味とか、そういう風な意味ではなく、本当にあの人はここのクラスに居ただろうか?だ。
その人は以外にも近くに居た。
これがいわゆる、
灯台もと暗し
と言う奴だろう。
なんせ俺の横の席だったからな。
その人は当然のような顔をしながら、その席に悠々と腰を降ろしている。
確かにおかしくはない。
なんせ俺の脳内がその人を「友達」として認識しているからな。
けれど…
俺はどうしても引っかかる。
…誰?
と、どうしても思ってしまうからだ。
こうなったら自分で動くしかない、と、勝手な自己満足な決心をし、その人に話しかけた。
「お前……誰?」
するとその人は目を大きく見開いて俺を見て、一度下を向き、また俺を見た時は無表情になっていて、ただ一言、喋った。
「私は貴方の友達」
その人はポツリとそう言うと、黒板の方に視線を向けた。無表情のままで。
その人は見た目、黒髪のロングヘアーの赤いイチゴのピンを前髪に付けている、一見普通の女子であった。
けれど俺はおかしいという違和感だけを感じていた。