廻る世界
Memory
また、いつもの夢を見る。
名前も何も知らない少女と遊ぶ夢を。
俺は現実では少女のことは知らないし、きっと彼女も俺のことを知らないだろう。
いつからだっけな、少女と遊ぶ夢を見始めたのは…
・・・
俺があの日以来人を信じなくなって孤立した時だっけな。
てことは…今17だから〜5年前ぐらいからか。
少女のおかげで現実の俺は何とかまた人とせっせるようになったし、生きようと思えた。
俺は少女のことが…
「ねぇ、今日は何して遊ぶ?」
「のわ!?びっくりしたぁ」
少女がいきなり俺の目の前に来たから、思わず飛び退いてしまった。
心を落ち着かせて…
「う〜ん…あ!ちょっと聞きたいことあるんだけどいいかな?」
今から俺は、この5年間聞かないことにしたことを聞いてみることにした。
「うん、いいよ?」
俺はこの時はまだ少女との関係が著しく変わるとは、思いもしなかった…