One Day~君を見つけたその後は~
そしてキヨちゃんは、電話を終えると、俺に電話の相手のことを教えてくれたんだ。
「私、日本の友達って、この子だけなんだよね……」って。
そう語るキヨちゃんは、“らしく”ない、寂しそうな表情をしてた。
だから、その後のキヨちゃんの
「ねえメガネ、私の友達になってくれない?」
っていう言葉に、俺は迷わず即答しちゃったんだ。
「もちろんだよ! 俺なんかで良ければ喜んで! こちらこそ、末永くよろしく!」
なーんて。
ホントは緊張のあまり、なんて答えたのかさっぱり覚えてないんだ。
でも、いっぱいいっぱい首を縦に振って頷いたつもりだし、ニュアンスは伝わったと思うよ。
──それから。
その日家に帰ると俺は、間違いメールを装って、まだはっきり記憶に残っているキヨちゃんのメアドに宛てて、どうでもいい内容のメールを送ったんだ。
最初からキヨちゃんを騙すつもりなんて、これっぽっちもなかった。
ただ、夕方見たキヨちゃんの寂しそうな顔がずっと頭から離れなくて。
だから俺、キヨちゃんに声をかけてあげたかっただけなんだ。
送信名は“Aki”。
これだけは嘘偽りのない俺の本名で、普段から使ってるHNでもあるんだよ。
すると案の定、すぐにキヨちゃんから返事が返ってきた。
〈おーいアキちゃん、アドレス間違えてるみたいだよ、もう一度確認して?〉
って。
こんな間違いメール、俺なら絶対無視するんだけど。
でもキヨちゃんは違うんだよね。
しかも「はじめまして」の挨拶もないまま、いきなり“アキちゃん”ときたもんだ。
それでも、「さすがキヨちゃん!」と思えば納得できたけどね。
「私、日本の友達って、この子だけなんだよね……」って。
そう語るキヨちゃんは、“らしく”ない、寂しそうな表情をしてた。
だから、その後のキヨちゃんの
「ねえメガネ、私の友達になってくれない?」
っていう言葉に、俺は迷わず即答しちゃったんだ。
「もちろんだよ! 俺なんかで良ければ喜んで! こちらこそ、末永くよろしく!」
なーんて。
ホントは緊張のあまり、なんて答えたのかさっぱり覚えてないんだ。
でも、いっぱいいっぱい首を縦に振って頷いたつもりだし、ニュアンスは伝わったと思うよ。
──それから。
その日家に帰ると俺は、間違いメールを装って、まだはっきり記憶に残っているキヨちゃんのメアドに宛てて、どうでもいい内容のメールを送ったんだ。
最初からキヨちゃんを騙すつもりなんて、これっぽっちもなかった。
ただ、夕方見たキヨちゃんの寂しそうな顔がずっと頭から離れなくて。
だから俺、キヨちゃんに声をかけてあげたかっただけなんだ。
送信名は“Aki”。
これだけは嘘偽りのない俺の本名で、普段から使ってるHNでもあるんだよ。
すると案の定、すぐにキヨちゃんから返事が返ってきた。
〈おーいアキちゃん、アドレス間違えてるみたいだよ、もう一度確認して?〉
って。
こんな間違いメール、俺なら絶対無視するんだけど。
でもキヨちゃんは違うんだよね。
しかも「はじめまして」の挨拶もないまま、いきなり“アキちゃん”ときたもんだ。
それでも、「さすがキヨちゃん!」と思えば納得できたけどね。