One Day~君を見つけたその後は~
5.午後九時(ホテル・深月)
<東雲、長いよー!>
東雲からの長いメールを読み終えた今、携帯に表示されているのはそんな一言だけだった。
もちろんこれは東雲へのレス──なんだけど。
……これだけじゃ、短いかな?
もらったメールを読むのに数十分。
なのにその返事はほんの十秒、しかも内容は「長い!」っていう苦情だけだなんて。
これではいくらなんでも東雲が気の毒な気がして、私は再度携帯に向かった。
<でも、読んでてドキドキしちゃったよ。よかったね。キヨカさん、絶対脈アリだと思うから頑張れーっ!>
……これでいいよね? これでもまだ、短い?
東雲の言うとおり、私たちの会話はよく脱線するし、かみ合わないことも多くて。
だから『予習』が必要だって言う東雲の意見、分からなくもないけれど。
でもね。
それにしても、やっぱり長すぎるよ!
だって、目をつぶってもまだ、画面いっぱいに文字がぎっしり詰まったメールの残像が消えてくれないんだから。
東雲に伝えたいことはいっぱいあるんだけど、私の目が、手が、「疲れたー!」って悲鳴を上げている気がして。
<この続きは月曜日にゆっくり話そうね!>
そんな言葉でメールを締めくくると、申し訳ない気持ちで送信ボタンを押した。
東雲からの長いメールを読み終えた今、携帯に表示されているのはそんな一言だけだった。
もちろんこれは東雲へのレス──なんだけど。
……これだけじゃ、短いかな?
もらったメールを読むのに数十分。
なのにその返事はほんの十秒、しかも内容は「長い!」っていう苦情だけだなんて。
これではいくらなんでも東雲が気の毒な気がして、私は再度携帯に向かった。
<でも、読んでてドキドキしちゃったよ。よかったね。キヨカさん、絶対脈アリだと思うから頑張れーっ!>
……これでいいよね? これでもまだ、短い?
東雲の言うとおり、私たちの会話はよく脱線するし、かみ合わないことも多くて。
だから『予習』が必要だって言う東雲の意見、分からなくもないけれど。
でもね。
それにしても、やっぱり長すぎるよ!
だって、目をつぶってもまだ、画面いっぱいに文字がぎっしり詰まったメールの残像が消えてくれないんだから。
東雲に伝えたいことはいっぱいあるんだけど、私の目が、手が、「疲れたー!」って悲鳴を上げている気がして。
<この続きは月曜日にゆっくり話そうね!>
そんな言葉でメールを締めくくると、申し訳ない気持ちで送信ボタンを押した。