One Day~君を見つけたその後は~
私は、さっきテーブルの端に寄せたばかりの紙コップに手を伸ばすと、意味なく目の前に引き寄せて、中をのぞき込んだ。
何も入っていないことは分かっているのに、なんとなくソワソワ。
……自分でも何がやりたいんだかわかんない。
ただ、それを隣でじーっと見つめているタケちゃんの視線がかなり痛くて。
だから、つい、真面目に答えてしまった。
「だって、今までずーっとヤマタロって呼んでたんだよ? それを付き合うことになったからいきなり変えろって言われても、そんなの無理だよ……。なんか、照れくさいし」
すると、タケちゃんはコーラの入った紙コップをテーブルにだん! って叩きつけた。
「ダメですっ!」
はずみで、せっかくたたんだお菓子の袋がパカっと開いてしまった。
「せんぱーい、もっと彼女らしくしなくちゃダメじゃないですか! 全くもう! 先輩がそんなだから、恭太郎さんに言い寄ってくる女の人が絶えないんですからねー。ほら、昼間のエリナみたいに!」
……あ。
タケちゃんってば、人が頑張って考えないようにしていたこと、平気で言ったなー。
何も入っていないことは分かっているのに、なんとなくソワソワ。
……自分でも何がやりたいんだかわかんない。
ただ、それを隣でじーっと見つめているタケちゃんの視線がかなり痛くて。
だから、つい、真面目に答えてしまった。
「だって、今までずーっとヤマタロって呼んでたんだよ? それを付き合うことになったからいきなり変えろって言われても、そんなの無理だよ……。なんか、照れくさいし」
すると、タケちゃんはコーラの入った紙コップをテーブルにだん! って叩きつけた。
「ダメですっ!」
はずみで、せっかくたたんだお菓子の袋がパカっと開いてしまった。
「せんぱーい、もっと彼女らしくしなくちゃダメじゃないですか! 全くもう! 先輩がそんなだから、恭太郎さんに言い寄ってくる女の人が絶えないんですからねー。ほら、昼間のエリナみたいに!」
……あ。
タケちゃんってば、人が頑張って考えないようにしていたこと、平気で言ったなー。