One Day~君を見つけたその後は~
だけどここは我慢だ。
私は、怒りをぐっとこらえてヤマタロに聞いた。
「ヤマタロ、私が慎と別れた次の日に『もう慎の話は二度と聞かねー』って言ったこと、覚えてる?」
「ああ……そういえばそんなこと、言ったかも知れないなぁ」
……かも知れないじゃなくて、確かにそう言ったんだよっ!
私は心の中で呟くと、話を続けた。
「うん。だから私、言い出せなかったんだ。言わずに済むんなら、それでいいかなーって。だって、本当に慎とは何もないから、わざわざ話す必要はない気がして。黙ってた理由はそれだけだよ……?」
「……本当に?」
「本当だってば!」
見上げると、そこにはヤマタロの優しい顔。
棘がすっかり取れたその表情に、私は思わずホッとした。
よかった。もう怒っていないみたいだ……。
「うん……。だって、私には、ヤマタロだけだから……」
ひゃー!
ヤマタロに優しく見つめられたからって、私、何を口走ってるんだろう!
そんな自分の言葉に、顔がみるみる赤くなっていくのが分かる。
だけど、これでヤマタロが機嫌を直してくれるんだったら、恥ずかしいけど、まぁ……いいや。
私の作戦はひとまず大成功……
すると。
私の頭上で、ヤマタロが微笑んだ。
ううん。
微笑んだんじゃなくて、ニヤリと「ほくそえんだ」んだ。
そして。
「分かってるよ、それくらい」
……え?
私は、怒りをぐっとこらえてヤマタロに聞いた。
「ヤマタロ、私が慎と別れた次の日に『もう慎の話は二度と聞かねー』って言ったこと、覚えてる?」
「ああ……そういえばそんなこと、言ったかも知れないなぁ」
……かも知れないじゃなくて、確かにそう言ったんだよっ!
私は心の中で呟くと、話を続けた。
「うん。だから私、言い出せなかったんだ。言わずに済むんなら、それでいいかなーって。だって、本当に慎とは何もないから、わざわざ話す必要はない気がして。黙ってた理由はそれだけだよ……?」
「……本当に?」
「本当だってば!」
見上げると、そこにはヤマタロの優しい顔。
棘がすっかり取れたその表情に、私は思わずホッとした。
よかった。もう怒っていないみたいだ……。
「うん……。だって、私には、ヤマタロだけだから……」
ひゃー!
ヤマタロに優しく見つめられたからって、私、何を口走ってるんだろう!
そんな自分の言葉に、顔がみるみる赤くなっていくのが分かる。
だけど、これでヤマタロが機嫌を直してくれるんだったら、恥ずかしいけど、まぁ……いいや。
私の作戦はひとまず大成功……
すると。
私の頭上で、ヤマタロが微笑んだ。
ううん。
微笑んだんじゃなくて、ニヤリと「ほくそえんだ」んだ。
そして。
「分かってるよ、それくらい」
……え?