One Day~君を見つけたその後は~
すると、背後から再びオレたちを呼び止める声がした。
「先輩ー!」
オレたちがほぼ同時に振り返ると、さっきのマネージャーが、軽く手を振りながらグラウンドを横切って、再びこっちに向かって来るところだった。
さっきとは違うのは、後ろに制服姿の女を連れていることだ。
何度もグラウンドとオレたちの元を行き来して、マネージャーはすっかり息が上がっていた。
そんな、この年明けに入部したばかりのひとつ年下のマネージャーは、仕事にまだ慣れていないせいか元々要領がよくないのか、いつも慌しく動き回っていた。
さっきのことだって、マネージャーなら部員の電話番号くらい知っていてもよさそうなもんだし、部室に戻れば名簿だってあるのに。
観察していると、行き当たりばったりで、無駄な動きが多かった。
だけど、そういうところはなんとなく深月に似ていて、見ている分には面白い。
「帰る前に何度も引き止めてスミマセン、相馬先輩とヤマタロ先輩に紹介したい子がいて!」
……ヤマタロ先輩って呼び方、なんかかっこ悪いよな。
だけどそんなことを全然気にしないマネージャーは、後ろを向くと、聞いたことのある名前を呼んだ。
「エリナ!」
「先輩ー!」
オレたちがほぼ同時に振り返ると、さっきのマネージャーが、軽く手を振りながらグラウンドを横切って、再びこっちに向かって来るところだった。
さっきとは違うのは、後ろに制服姿の女を連れていることだ。
何度もグラウンドとオレたちの元を行き来して、マネージャーはすっかり息が上がっていた。
そんな、この年明けに入部したばかりのひとつ年下のマネージャーは、仕事にまだ慣れていないせいか元々要領がよくないのか、いつも慌しく動き回っていた。
さっきのことだって、マネージャーなら部員の電話番号くらい知っていてもよさそうなもんだし、部室に戻れば名簿だってあるのに。
観察していると、行き当たりばったりで、無駄な動きが多かった。
だけど、そういうところはなんとなく深月に似ていて、見ている分には面白い。
「帰る前に何度も引き止めてスミマセン、相馬先輩とヤマタロ先輩に紹介したい子がいて!」
……ヤマタロ先輩って呼び方、なんかかっこ悪いよな。
だけどそんなことを全然気にしないマネージャーは、後ろを向くと、聞いたことのある名前を呼んだ。
「エリナ!」