17歳
「掛けちゃった、非通知だけど」
「いいよ、非通知でもいいからって言ったじゃん」
低めの優しい声。
不思議とコースケの声を聞いていると安心する。
「元気ないね?」
1度しか会ったことがないのに、少し声を聞いただけでそう言われて驚いた。
「そうかな」
「なんかあった?」
「ううん、別にそういうわけじゃないんだけど」
適当にごまかして、当たり障りのない雑談を続ける。
30分も話した頃には、誠司のことなんかすっかり忘れてしまっていた。
「あ、俺もうすぐバイトなんだ」
「そっか」
「また掛けてよ」
「番号聞かないの?」
「いいよ。俺のこと信用出来るようになったら教えて?それまでは非通知でいいから」
「うん。ありがとう」
私は番号を教えないまま電話を切った。
次に話したら番号教えてもいいかも…と思うくらい、心を開いている自分に気付いた。
どうしてだろう。まだ知り合ったばかりで、どんな人かもよくわからないのに。
そんなことを考えながら、その日はぐっすり眠ることが出来た。
「いいよ、非通知でもいいからって言ったじゃん」
低めの優しい声。
不思議とコースケの声を聞いていると安心する。
「元気ないね?」
1度しか会ったことがないのに、少し声を聞いただけでそう言われて驚いた。
「そうかな」
「なんかあった?」
「ううん、別にそういうわけじゃないんだけど」
適当にごまかして、当たり障りのない雑談を続ける。
30分も話した頃には、誠司のことなんかすっかり忘れてしまっていた。
「あ、俺もうすぐバイトなんだ」
「そっか」
「また掛けてよ」
「番号聞かないの?」
「いいよ。俺のこと信用出来るようになったら教えて?それまでは非通知でいいから」
「うん。ありがとう」
私は番号を教えないまま電話を切った。
次に話したら番号教えてもいいかも…と思うくらい、心を開いている自分に気付いた。
どうしてだろう。まだ知り合ったばかりで、どんな人かもよくわからないのに。
そんなことを考えながら、その日はぐっすり眠ることが出来た。