道─新選組の物語─【完結】
みんなが動揺を隠しきれてない様子。
「そりゃあ、私達は平成に戻りたくないって言ったら嘘になります。
でも本当はずっとここに居たいですっ」
「じゃあ、ここにいればいいじゃんっ!」
「平助君・・・。
ごめんなさい。
私達も本当の帰る場所があるんです。
ずっとここに居続けられないんですっ・・・。
皆さんにもあるように、私達には家族がいますっ。
皆さんみたいに温かく優しい家族がいるんです。
学校だって。
しかも私達には夢もあるんです」
みんなは真剣に話を聞いてくれてる。
「だって、最初はこの世界に来て正直不安の色が出ました。
でも、皆さんは優しくて嫌な顔を見せず、人に対する思いやりがなによりも私達の支えでした。
・・・ずっとここに居たいですっ・・・でも居れない。
悲しい。
だけど私達はこれを運命だと思いますっ」
「運命?」
斎藤さんが言ってきた。