道─新選組の物語─【完結】
「おい、遅ぇぞ。総司」
「ごめんね。ほら、おいで」
「「失礼しますっ!」」
私と千嘉は広間に足を踏み入れた。
みんなからの視線が痛い。
「そこに突っ立ってないで、座りなさい」
真ん中に座っているってことは、近藤さんっ?
「失礼しますっ」
私はちょっとドキドキしながら座った。
「し、失礼しますっ!!」
千嘉は極度の緊張で、声を裏返りながらも座った。
「あまり緊張しなくても、何もしない。
肩の力を抜きなさい」