クールな彼氏【短編】
…秋ちゃん?
微かにだけど、秋ちゃんの声と“相良先輩”と言う女の子の声が聞こえた気がした。
ついつい、その教室に近づいてしまう。
何、話してるの…?
「好きです…っ」
バサッ。
その言葉に、思わず教科書やノートを落としてしまう。
「…え、誰か…」
や、やばい…っ!
あたしは急いで、教科書などを拾いその場から逃げる様に走る。
……心臓はバクバク言っている。
“好き”?
あの子…秋ちゃんが好きなんだよね?
頭が混乱しちゃう。
秋ちゃん。秋ちゃん。秋ちゃ……。
「うわ…っ」
「きゃ…っ」