クールな彼氏【短編】
「やったっ!
じゃっ、先輩メールするからっ」
メルアドを交換すると、そう言って奏太くんはどこかに走っていった。
「…なんか、面白い子っ」
…って!
こんな事してる場合じゃない…っ!
由希と愛が待ってるんだから、早く行かなきゃ!
あたしは急いで教室に向かう。
─────……。
「…はぁっ」
家に帰るとケータイと睨めっこ。
話がありま…
「だめだめっ!」
そう言ってクリアボタンを押す。
…さっきから、あたしはこの繰り返し。
秋ちゃん宛のメールを作っては、消して…、また作って、消して。
はぁ…。
秋ちゃん告白どうしたのかな…っ?
気になって、気になって仕方がなくて。
ついついメールしちゃおっかな、と思ってしまう。
「あーもうっ!」
そう言った時、
ブーブーブー
とケータイが鳴った。