ラヴァーズ・ゲーム
一礼をし、崇が去ってゆく。


舞子は、その場で立ち尽くしていた。


辛も、金縛りにあったように、動けずにいた。


サワサワと、風に、木葉が揺れる。


舞子の髪も、風に靡いた。


「辛ちゃん、時雨さん、


近くにいるんでしょ??」


舞子が言った。




「・・・ありがとう」


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