王子様は旦那様
そんなコト考えてる内に、拓斗とあたしの唇の間は、5cm、4cm、3cm…と縮まってくる。



もう、ダメだぁ〜!!


ギュッと目を瞑った瞬間


「くるみー!拓斗君ー!ご飯よー!!」


とお母さんの声がした。


あたしはパチッと目をあけて“天の声だぁ(泣)”と心の中でお母さんに感謝した。

目の前の拓斗も動きを止めて


「あぁ〜あ。楽しい時間が…」


と不貞腐れたような、拗ねたような顔をしていた。

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