新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)
第五巻
「…珠、…きて…!!…お…て…!!」
誰かが何か呟いてる。
…何??
『きて』??
『おて』??
「真珠っ!!さっさとおきなさいよっ!!」
「ほぁああっ!??」
私はビックリしすぎて、飛び跳ねた。
目の前には、花見ちゃんが。
私は唖然として、花見ちゃんを見つめる。
…あれ??
もう朝…なの??
…てか、なんで花見ちゃんがここにー!??
「ったく、真珠ってばどんだけ子供なのよ!!…自分で起きれないなんて…。」
「…は、花見ちゃんに言われたくないよっ!!私のほうが4つも上なんだからね。」
「…なっ…!!」
花見ちゃんは顔を真っ赤に染めて、私を睨んできた。
でも私は話題を変える。
「ところで、何で花見ちゃんが私を起こしてくれたの??」
「…はぁ??そんなの決まってるじゃない。」
「…?」
花見ちゃんは「ふんっ」と鼻を鳴らすと、ニヤリと笑った。
思わずドキッとする私。