新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)
この家から離れるのは、ちょっと悲しいけど、パパの仇を討つために…頑張るから。
…しょうがないよね。
私は土方さんと、歩き出すと後ろを振り返って、家を見た。
もう一生暮らせない家を、私は何度も振り返り、見つめていた。
最初は慣れなくて、不安で仕方がなかったことも、今では懐かしく思える。
「ん?どうしたんだ。さっきから後ろを振り返って。」
「いいえ。何でもありません!!」
そう言って、私は土方さんの後ろを歩いた。
土方さんの背中は、大きくて、たくましかった。