新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)
私と土方さんは、ある部屋の前に立った。
「ここは幹部の奴らが集まる場所だ。」
「か…かんぶのひとがっ!??」
「そんな緊張しなくたっていい。普通にしときゃいいんだよ。」
「でもー……!!」
私が言いかけた時、土方さんが障子をガラッと開けた。
私の体がビクッと震える。
幹部のみなさんの視線が冷たい。
私の手や足はガタガタ震えていた。
やだ…
怖い…!!!
「土方さん。新入りの人ですか??」
「ああ。こいつが、どうしても壬生浪の一員になりてぇって言うからな。」
土方さんがそう言うと、私は深く頭を下げた。
「か…金森 真珠です!!…よ、よろしくお願いしますっ!!」
「…真珠??随分変わった名前だな。まるでこの時代の人じゃないみたいだ。」
「総司。お前、何意味のわからねぇことを言ってんだよ。」
「ひ…土方さんっ!!いいんです。…だって本当のことですし…」
私の心に何かが突き刺さった。
土方さん…私が未来からきたって…信じてくれてないんだ。