新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)
第四巻
━それから、一ヶ月がたった頃。
「真珠の父さんを殺した『岸辺 豊太郎』ってやつが、この街をうろついてるらしい。」
「...ほんとですか!?」
「ああ。街の奴らを困らしてるらしい。金を盗んだり、人を殺したり。」
「...そうですか。」
「真珠の父さんを殺さなくても、どちみち殺されるヤツだな。岸辺ってヤツは。」
そう。
私のパパを殺した岸辺 豊太郎の居場所が見つかった。
ということは、私はもうすこしで、ここを去らなければならない。
悲しい...悲しい...けど。
これは私が決めたことだから。