新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)
「いたぞ!!岸辺 豊太郎だ!!」
私は声のするほうに振り返った。
そして、そこに駆け寄る。
2年前とは変わっていない、岸辺 豊太郎の姿が、私の瞳に映った。
私はそっと、刀を握り締める。
後ろから土方さんの声がした。
「手加減するんじゃねえぞ。絶対に斬れ。何かあったら俺らも行く。」
「...はい。」
私は岸辺 豊太郎を睨んだ。
「..ああ、前の娘か。随分、変わったもんだ。また、俺に勝負をかけてくんのかぁ??...いい度胸じゃねえか。」