君と僕のボーダーライン
012
こうなったのは、完全に成り行きだった
神宮寺君とデート、なんて。
「スカート…履くべきなのかな。あぁでも…」
持っている服をとにかく引っ張り出して、一人ファッションショー
男の子と二人っきりのデートなんて初めてで、どうしていいか分からない
この前の事を思い出すと、胸がドキドキと疼く。
抱き締められる力、温度、感触、全てが今もすぐに蘇ってくる
「あ、時間っ!」
気がつくと、もう迎えに来てくれる時間目前
意を決して、一番お気に入りのスカートを手に取る
よし、今日は頑張ろう
忘れさせてくれる、きっと
―――ピンポーン
「あ、片付けできなか…ま、いっか」
きっとこのインターホンは神宮寺君だ
カバンを掴んで部屋を出た
すると、玄関にいたのは神宮寺君と隼人だった