君と僕のボーダーライン


『おはよう』


「おはよう咲絢。今日は大切な話があるの、食べながらでいいから聞いて」


テーブルの前にはいつもと変わらない朝ごはん
そしてこれから話す事のせいなのかちょっと緊張した面持ちのお母さん

こんなお母さん初めて見たかも



『ん、なに?』


「お母さんね……、再婚しようと思うの…」



私の向かい合わせに座るお母さんはそう切りきした

私の家族はお母さん1人
私が小さい時、幼稚園に入る前くらいに離婚した


だから父親の姿も何も覚えてないし欲しいとも思わないけど


私をここまで女1人で育ててくれたお母さんには幸せになってほしい



『うん、わかった。再婚する人って前に一回話聞いた人?』


実は3年前に同じことを言われた。だけど当時私は思春期ど真ん中でどうしても受け入れられなかった

でも今は少し大人になったし、悩む必要なんてなかった



< 6 / 37 >

この作品をシェア

pagetop