相愛傘
そんなことを考えていると、いつの間にか駅についていた。
改札をくぐったところで重要なことを思い出した。
そう、重要なこと。
「みーくんっ!」
「……」
不機嫌そうな顔で、目だけで私を見る。
“何?”くらい言ってくれてもいいよね!
扱い酷い……。
でも気を取り直して、本題に入る。
「みーくん、英語の宿題できた?」
「……できなかった訳?」
相変わらず不機嫌そうな顔で言う。
…その通りですが。
何か悪いですか!?
「うん」
そう答えるとみーくんは哀れみの目でこっちを見た。
「…あんなのも解んなかったの…?」
…えぇ、そうですよっ!
「うん。だから見せて欲しいんだけど…」
「甘えんな」
酷い…!酷いよこの人!
幼なじみに対してもその態度ですか。
「…むー…」
なんか色々落ち込む。
みーくんに馬鹿にされたことも、英語が解らないことも。