貴女は僕の運命の人ではありませんでした
**********
そして27日。
「純...んじゃぁ、行ってくる...明日金曜だから出張から帰ったらそのまま実家いくからさ。」
「んーーー!!わかった!!」
毎日トモと逢っていて、帰りがいつも日付が変わってからになっていたのにも関わらず、純は相変わらず俺の家に来ていた。
でかいスポーツバッグを担いで玄関に向かうと純も一緒になって玄関に来た。
「...気をつけてね?」
「あぁ...」
「...お土産忘れないでね?」
「買う暇あったらな...」
「...浮気しないでね?」
「......」
一瞬ドキっとした。
「たかちゃん!!返事は?!?!」
「...あのなぁ、俺は仕事で行くんだよ。遊びじゃねぇっつうのっ!!」
「...うん。わかってる...でも、ほら、京都弁話す女の人ってなんかドキってするっていうじゃん?」
「......」
「...とにかく!!浮気しないでね!!」
「あぁ!!もう!!わかったわかった!!じゃぁ、行ってくる」
ドアに手を掛けたところで、スーツの裾をクイっと引っ張られる。
「...たかちゃん...」
「なに?!?!俺急いでんだけど!!」
「...キスして?」