貴女は僕の運命の人ではありませんでした
途中サービスエリアで休憩をとりながらゆっくり京都へ。
トモの計算通り、21時過ぎには予約していた旅館に着いた。
梅雨時期の平日という事もあってか、なかなか有名な旅館をとることが出来た。
部屋に案内され、入り口の奥の広めの和室に入る。
お茶やらのお世話をしてくれた仲居さんは、朝食の説明を丁寧に済ますとすぐに部屋を出た。
広めの和室の奥には障子があって、そこを開くとまた和室がある。
その部屋からは日本庭園が一面に見ることができた。
って言っても、夜だし、ライトアップされてるわけでもないからほぼ真っ暗なんだけど・・・。
「ちょっ、ちょっと貴司!!露天風呂があるよ?!」
「うん。知ってるし♪だからこの部屋選んだんだけど?」
「うわぁ~すごぉ~い!なんか、贅沢~!!」
「喜んでくれた??」
「もちろん!!なんか...喜ぶ通り越して感動...」
「マジ?!よかったぁ~!んじゃぁ、風呂はいろうよ♪露天風呂だし、ふたっきりだし♪」
ギュっとトモの肩を引き寄せると、トモが少し赤くしたままコクンと頷いた。