貴女は僕の運命の人ではありませんでした
俺は一度フゥ・・・と息を吐いた。
「...ごめん。別に責めてるわけじゃないよ?
ただ...俺はトモにそんな思いはさせない自信がある。よく考えてみて?これから先まだまだ人生続くんだよ?目先の偽りの幸せだけを見て、10年後、20年後にそれを幸せだと思える?」
「......」
「これはおれ自身にも言える事なんだけどね。実際、今の彼女には申し訳ないと思ってるし...今、俺が中途半端なままでいるから、彼女にも良い状態じゃないし。
だから...」
「だから...?」
「...俺は彼女と別れようと思う。正々堂々とトモだけを想っていきたい。」
「貴司...でも...あたし」
「わかってる。付き合いの長い彼氏の事を急に忘れろ..なんて、情もわいてるだろうし。できないよね。でも。忘れる努力はして欲しい。トモは気付いてるでしょ?俺の事を前よりも好きになってるって。」
「......」
「はじめは彼氏の代わりでもいい。二番目でもいい。でも、絶対に俺の事を彼氏以上に好きにさせるから...
絶対に俺とトモは運命の人だから...
今、二人が一緒になるのに少し試練があるだけなんだと思う...
絶対に10年後には二人で笑ってるから...
そういえばあんな事があったね!って笑い話になってるから。
だから...
俺と付き合ってください...
いつか俺と一緒になってください...
俺はトモが好きです。」