貴女は僕の運命の人ではありませんでした
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翌日。トモを家まで送り、俺は実家に戻った。
野球の準備をしてから、旅行中ずっとOFFにしていた携帯の電源を入れ、恐ろしいほどのメールの数にため息が出た。
もちろんメールは全て純から。
“もう京都に着いたかな?”
“ご飯は何食べた?”
“浮気しないでよ?!”
“なんで連絡くれないの?”
“なんで電源切ってるの?”
・・・など数十通。
ほとんどをちゃんと読まずに古い順から消去していき、一番新しいメールを開いた時にその手が止まった。
今朝5時丁度・・・
“たかちゃん、お願いだから連絡して。もう死ぬかもしれない・・・”
さすがの俺もこのメールにはビビってすぐに純に電話を入れた。
プルルルルル・・・プルルルルルル・・・プルルルルル・・・
暫くコールし続けたが純は電話に出ることはなかった。
・・・もしかして・・・本気で変な事考えたんじゃないだろうなぁ・・・
・・・いや、純ももう大人なんだし、そんな事するはずがない。
・・・でも。
一瞬にして全身から冷や汗が吹き出るのがわかる。
俺は急いで純がいるであろう自宅に向かった。