貴女は僕の運命の人ではありませんでした
「あぁぁぁ!!もーー!!うるせぇぇぇ!」
携帯を乱暴に開いてメールを確認。
画面に“秋原智香さん”と出て、また一気に身体中から鼓動を感じた。
“こんばんは!メールの返信遅くなってごめんね!今日はお疲れ様でした~”
メールが来たっっ!!
俺はドキドキしながら凄いスピードで文章を作る。
“こちらこそ!また試合したいですねぇ”と返信。
なんで返信が遅くなったのか気になる所だけど、そんな事は聞けず。
嬉しい事にそれから暫く俺と智香さんのメール会話は続いた。
野球の話、好きな野球選手の話、住んでるところの話、卒業した学校の話、彼氏の話・・・一応俺にも彼女がいるって話も。
智香さんは俺の家から車で20分くらいの所で一人暮らしをしていた。
好きな食べ物はカツ丼で、好きな飲み物はコーヒー。
嫌いな食べ物は生もので、智香さんにとって寿司とか有り得ないらしい。
“じゃぁ、今度、カツ丼食いに行こうよ!”
“マジ?!めちゃ食べちゃうよ?”
“いいよいいよ!ってか、ホント行こうよ”
“あ...でも、彼女に悪いし”
“大丈夫だよ!!飯くらい平気だし!智香さんの方こそ、彼氏に悪いか...”
“うちも平気だよ~そういうのうるさくないから”
“じゃぁ、決まり!!いつにする?!?!”
そんなやり取りを出会った初日にして、来週の水曜日に智香さんと食事に行く事になった。
“おやすみ”でメールを締めくくり、俺は智香さんとのメールのやり取りを読み返す。
あぁ・・文章だけでもマジで可愛い。
ホントに俺、智香さんが好きになりそ。
見た目も、野球好きな所も、面白い所も・・・
全部俺のタイプだし。
逢いてぇ・・・・
早く逢いてぇ・・・