貴女は僕の運命の人ではありませんでした
実家に着くや否や、おかんがバタバタと忙しそうにしていた。
「ただいまぁ~」
「あぁ!貴司っ!今からお母さんとお父さん、宮崎に行かなくちゃいけないのよ...」
「いきなり?!なんでまた?」
「おばさんが亡くなったらしいの...
悪いけど、数日家空けるから、貴司その間ここで寝泊りしてくれない?
純ちゃんにはさっき電話しておいたから!!」
「...は?!なんで純に...」
「なんで、“なんで?”よ。近い将来のお嫁さんなんだから息子のお世話宜しくねって言うのはおかしくないでしょ??」
「っつうか、純もここで寝泊りさせるって事かよ?!」
「...そうよ?いけないの?
って、もう!!忙しいんだから話は終わり!!じゃぁ、宜しくね!!」
・・・ありえねぇ。
俺だけならまだしも、純までここに来るなんて・・・
絶対拒否っておかないと・・・
俺は自分の部屋に入って、すぐに純に電話した。