貴女は僕の運命の人ではありませんでした
プルルルル・・・
「たかちゃん?!」
ワンコールで出るとか・・・すげぇ・・・嫌。
「あぁ...あのさぁ、今日おかんになんか電話されたみたいだけど。
それ、無視してくんない?」
「......」
「まぁ、そういう事だから。じゃぁ...」
「待って!!たかちゃん!!」
電話を切ろうとした瞬間、純が叫んだ。
「......」
「あの...たかちゃんの実家には行かないから...大丈夫。
でも...たかちゃんの家には行くから...
たかちゃんの事待ってるから...」
「悪いけど。俺暫くツレん家いくからさ。じゃぁ。」
・・・ツレん家に行くなんて思いつき。
そんな予定もないんだけど。
でも、純が居る家になんて帰りたくないし。
とりあえず・・・親が宮崎行ってる間は実家で生活するか・・・。
ふと時計を見るともう夕方。
今の時間なら家には純はいないはず。
今の内に行って、暫くの着替えやらを持ってくるか・・・。
・・その前に。
トモにメールしとかないと。
“今日夜逢えないかな?っつうか、逢いたいから時間作って♪ ”
そうメールして、俺は京都旅行に持って行っていたスポーツバッグを持って自宅に向かった。