貴女は僕の運命の人ではありませんでした
コンビニから帰って、トモはペタンと床に座って、買って来た雑誌をペラペラと捲りながらバニラアイスを食べている。
「あっ!コレ可愛い♪買おうかな...あ。こっちも可愛い...うーーーん...」
難しい顔してブツブツ言ってる姿をみてるだけで、そういう些細な仕草も可愛いって本気で思う。
チラっと後ろからその雑誌を覗くと、アクセサリー特集・・・らしく、シルバーやピンクゴールドやら女の子らしい華奢なリングやネックレス・・・
あ。
いいこと思いついた。
「ねぇ、トモ?」
「...ん?何??」
トモは雑誌から目を離さずに返事をする。
せっかくいいこと思いついたのにそんな返事はダメでしょ・・・
俺はトモの頬を両手で押さえて顔を俺に向けた。
「っきゃっっ!い、いひゃい...」
「コラっ!人の話はちゃんと目を見て聞きましょう...」
頬を押さえる手をちょっと強めて、変顔になるけど、まぁ、そのままで・・・。
「ねぇ、ペアリング買おうか...」