貴女は僕の運命の人ではありませんでした
「ペ...ペハヒンフ?アタヒホ...タカヨフィ?」
「プッ!...何言ってるかはだいたい解るけど...もっかい言って?めちゃ面白いんだけど...」
するとトモはボカボカと俺の胸を叩いて反抗する。
仕方ないから頬の手を緩めて・・・トモの顔を包むように撫でた。
「...そう。ペアリング。買わない??」
トモはちょっと目を伏せて黙り込む。
「...嫌だった?」
「ううんっ!嫌とかじゃないよ?」
「...あんまり嬉しそうじゃないから...ってか、迷惑そうだし...」
「...迷惑とかじゃないよ?ただ...」
「ただ?何?」
「...ペアリング...二人で居る時はつけるだろうけど...その...ほら、お互いに彼氏、彼女と居る時はさすがにつけれないでしょ??」
「...あぁ、そういうことか。大丈夫だよ?俺、いつもつけるし。野球と仕事の時はチェーンに通して首に掛けとくから♪」
「いいの?彼女...」
「いいの。彼女の前でも普通につけるよ?俺。ってか...」
“トモは?...彼氏の前でつけてくれる?”
・・・って聞こうと思ったけど。
「...明日買いに行こうか♪俺早く仕事終わるし♪」
「うん♪行く行く!!楽しみぃ~♪」
「...じゃぁ...とりあえず。エッチしよっか♪」
「...バカ...」
俺はトモの事ばかりで・・・
明日の純との約束をすっかり忘れていた・・・