貴女は僕の運命の人ではありませんでした
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翌日。
仕事が終わり、トモとの待ち合わせ場所に向かう。
何度トモと待ち合わせをしたかわからないけど、未だにこの待ち合わせはドキドキする。
いつも早くに俺が着いて、トモが来るだろう方向に視線を向ける。
パタパタと俺のほうに向かってくる姿が本当に愛しくて・・・
ほら・・・あんなふうに走って来るんだよなぁ・・・
「貴司、お疲れぇ~!!ごめんね!待たせちゃって...」
「待ってないから大丈夫。ってか、走ると転ぶよ?」
「転ばないし!!」
「...いつか転ぶと思うけど...さぁて。行こうか♪」
そっとトモの右手を取ると、トモは「うん♪」と下から見上げて微笑む・・・
ずっとずっとこの笑顔を俺のものにしたい・・・