貴女は僕の運命の人ではありませんでした




初めてトモがヒステリックになって泣いているのを見た。





男じゃ気付かないような、今までの俺の優柔不断な態度に・・・


ずっと我慢させてたんだ・・・





「...トモ...」




そっとトモの頬に触れようとしたけど・・・





「触らないでよっ!!」





「......」






「...もう...二度と連絡して来ないで。」






「...嫌だ」






「コレも...もう必要ないから...」





そう言うとトモは俺たちのペアリングを乱暴に指から外しそれを俺に投げつけて、


車のドアに手を掛けた。





「っちょっ...待てって!!」





「...じゃぁ...さよなら」





「トモっ!!待てって!!っちょっと待てって!!」







トモを追いかけたい・・・



けど・・・最後に俺に向けたあの表情が俺のそれを制止させた・・・




冷たい・・・軽蔑するようなトモの目・・・





あんな目を、あんな顔をさせたのは・・・




俺だ・・・







俺はただただ車の中からトモの後姿を見るだけだった。



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