貴女は僕の運命の人ではありませんでした






俺は相変わらず平日は仕事、土日は少年野球・・・と忙しかった。






忙しくしている方がいい。






トモの事を思い出す時間が少なくて済むから・・・












そんなある日。



会社の車でお客まわりをしていると、トモとよく行った和食チェーン店が目に入った。



・・・カツ丼・・・まだ好きなのかな。




・・・なんて考えてた時だった。








ラジオからYまさよしのあの曲が流れた・・・





これ以上何を失えば・・・




いつでもさがしているよ・・・




どっかに君の姿を・・・君の欠片を・・・







こんなとこにいるはずもないのに・・・









今の俺にはこの歌はキツイ・・・




トモをあちらこちらで探しているし、




微糖の缶コーヒーやバッティングセンターやホテル・・・




トモと関わった全てのものが目に入ってしまう。





俺は・・・




俺は本当にトモを愛してるんだ。










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