貴女は僕の運命の人ではありませんでした
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「送ってくれてありがとう!!」
「いいよ。こっちこそ今日はありがとう。楽しかったよ」
「うん...じゃぁ、また...」
智香さんが助手席のドアを開けようと手をかけたところで、
「あ、ちょっと待った」
「へ?」
振り向いたところに、チュっとキスをする。
「こ、コラ!!今日はもうチュウ終わりって言ったじゃん!!」
「そうだっけ?忘れたし♪ねぇ、智香さん。月曜日...また逢えない?」
「...月曜日はぁ...特に今のところ用事ないから大丈夫...」
「っじゃぁ、月曜日にまた逢おうよ。」
「うん...わかったよ。じゃぁ、月曜日にね。おやすみ...」
智香さんは車を降りて、軽く手を振る。
俺も手を振って、車を走らせた。
・・・名残惜しいってこういう事。
やっぱ引き帰して、朝まで一緒にいようかな・・・
ルームミラーで智香さんの姿を確認すると、ちょうどマンションに入っていくところで。
車を路肩に停めて、携帯を取り出す。
“もう少し一緒に居たい”って文章を作ったところで新着メールが入る。
一旦、メールを下書きBOXに入れて、その新着メールを確認すると・・・智香さんで。
“今日はご馳走様でした。あと、夜景もありがとう!!超眠いから爆睡しちゃいます。気をつけて帰ってね!!”
・・・爆睡宣言されたら、帰るしかないでしょ・・・
さっきの下書きメールを削除して、“おやすみね。智香さんと居れてめちゃ嬉しかったよ。大好き智香さん!!”と、送信した。
・・さて。実家に帰るか。明日は・・・朝から試合だし。
今日はなかなか寝付けないかもなぁ。
智香さんと初キスしたし・・・
智香さんも少しは俺を意識してくれてるってわかったし・・・
俺はゆっくりと余韻に浸りながら車を発進させた。