貴女は僕の運命の人ではありませんでした
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そして今午前11時。
そろそろ智香さんが来る頃。
12時試合開始だから、子供達に早めに昼食をとらせ、暫く休憩時間。
“もうすぐそっちに着くよ~”と智香さんからメールが来てから、10分経過。
「あぁ!!監督!!相手チーム来ましたっ!」
いつものように子供達が教えてくれる。
見ると、向こうの子供達と、この間と同じ人数くらいの親御さんたちがこっちに向かってきていた。
俺は、必死に智香さんの姿を探した。
・・・あ!智香さん!!
ツバの広めのハットを被って、Tシャツにデニム・・・とカジュアルな姿。
重そうにクーラーボックスを持ってフラフラと歩いていた。
・・・どんだけ重いクーラーボックス持ってんだよ・・・
一生懸命な姿に笑ってはいけないけど、あまりにも可愛いから笑ってしまう。
・・・すると。
智香さんが、誰かに呼び止められたのか後ろを向く。
智香さんを呼び止めたであろうその人は、その重そうなクーラーボックスを智香さんの手からヒョイっと取って、空いてる手で智香さんの帽子の上からクシャクシャっと頭を撫でた。
“もぉ!!”と言ったような表情で、智香さんはその人の後ろを小走りでついて行く。
そして・・・俺の前を・・・