Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
立ち眩みだけかと思いきや、同時に薬で抑えている筈の頭痛もする。


京ちゃんが戻って来る前に少しは落ち着かせなきゃ…。


私は俯き加減で目を瞑り、ゆっくりと呼吸をした。


風の音や周りにいる人たちの声が自然と耳に入ってくる。


今はそれがとても心地よかった。



『まりあ?寝てんのか!?』



振り向くとそこには、両手いっぱいに飲み物とアイスを持った京ちゃんが立っていた。



「こんなところで寝ないよぉ!!風が気持ち良かったから全身で感じてたのぉ」

『まりあなら寝ててもおかしくねぇなと思ったんだよ』

「京ちゃんの中で私ってどんなキャラなの!?まぁいいけどっ!それよりありがとうっ!!」



私が冷たい缶ジュースを受けとると、京ちゃんは私の隣に腰を下ろした。


缶ジュースの蓋を開けようとしたら、受け取ったばかりの缶ジュースをまた京ちゃんに取られてしまった。






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