Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
省吾の横に立っている音葉が口を開いた。


どうせまた小言を言い出すんだろう。



「行くよ、二人の邪魔しちゃ悪いでしょ」

『へぇい……』

「ごめんね京、またね」

『あぁ』



いつものごとく偉そうに歩く音葉の後ろについて、省吾がしょんぼりと歩いて行った。


音葉の言葉が意外で驚いた。


まりあが一緒だから珍しく遠慮したのか?


色々考えていると、コートの裾を引っ張られた。



『何て顔してんだよ』

「えっ?いつもと変わんないもん!!早く行こうっ!!」

『…あぁ』



まりあは何故か不安そうな顔をしていた。


そんなまりあは俺の袖を掴み隣で歩いている。


ヤキモチ…か?


いや…まさかな……。


でももしそうだとしたら嬉しいかもしれない…なんて思ってしまった。







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