Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
『学校で何が一番楽しいって昼休みだなぁ~』

『あぁ』



省吾の言うとおり、授業なんてつまんねぇだけ。


そんな授業を真面目に聞いて、真面目にノートを取るクラスの奴ら。


それでもこんな俺たちより成績の悪い奴もいるんだから笑える。


好きでこの学校に入ったわけじゃない。


親父が勝手に決めていた。


好きで入った学校じゃないけど、この屋上から見える景色だけは気にいている。


省吾と寝転がり空を見ていると、携帯のバイブが鳴った。



『もしもし』

"「京ちゃん……」"

『お前なんだよ、その低いテンション』

"「テニス…」"

『あぁ』

"「4.5だった……」"



はっ?


4.5って何だよ…。



『日本語喋れ』

"「だぁかぁらぁぁぁ!4.5回しかラリーが続かなかったのぉぉぉッッ!!最後まで言わせないでよね!!!」"

『いきなりうっせぇな!!ってか4.5って何だよ!?』

"「5回目打ち返せなかったから4.5だよ……」"



笑えるぐらい落ち込んでいるまりあ。


子供みてぇ。





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