Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
12歳の私
救急車で運ばれてきた京ちゃんは2,3日入院しただけで、直ぐに退院することができた。
何か小さな違和感を感じた時でも、直ぐに病院に来るようにと言われて。
だけど、私の病室から一番遠いVIPの病室にまた京ちゃんがいる。
そう…笑って退院したはずの京ちゃんが、つい3日前に苦しそうな顔をしてまた病院に戻ってきてしまった………。
『今日は成瀬君に会いに行かないの?』
私の病室でお昼を一緒に食べてくれている昴先生に、そう訪ねられた。
「今日はお部屋にいます。自分の具合が良くないので……」
『成瀬君には病気の事はまだ話してないの?』
「はい…たぶん、死ぬまで話しません」
私の言葉に複雑そうな顔を見せる昴先生。
そりゃそうだ…今の私がこんなことを言ってもきっとしゃれにはならない。
『どうして知られたくないの?それに、同じVIPのフロアにいるからいつばれるか分からないよ』
「純粋に女として見てもらいたいから…ですかね。ばれない為に病室のプレートも外してもらったので大丈夫です」
織原なんてあまりあるような苗字じゃないから、京ちゃんにばれないように無理を言ってプレートをなくしてもらった。
完璧な私のわがまま。
何か小さな違和感を感じた時でも、直ぐに病院に来るようにと言われて。
だけど、私の病室から一番遠いVIPの病室にまた京ちゃんがいる。
そう…笑って退院したはずの京ちゃんが、つい3日前に苦しそうな顔をしてまた病院に戻ってきてしまった………。
『今日は成瀬君に会いに行かないの?』
私の病室でお昼を一緒に食べてくれている昴先生に、そう訪ねられた。
「今日はお部屋にいます。自分の具合が良くないので……」
『成瀬君には病気の事はまだ話してないの?』
「はい…たぶん、死ぬまで話しません」
私の言葉に複雑そうな顔を見せる昴先生。
そりゃそうだ…今の私がこんなことを言ってもきっとしゃれにはならない。
『どうして知られたくないの?それに、同じVIPのフロアにいるからいつばれるか分からないよ』
「純粋に女として見てもらいたいから…ですかね。ばれない為に病室のプレートも外してもらったので大丈夫です」
織原なんてあまりあるような苗字じゃないから、京ちゃんにばれないように無理を言ってプレートをなくしてもらった。
完璧な私のわがまま。