Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
あれは私が12歳の小学校最後の夏休みだった------
急な眩暈と吐き気に襲われ、私はまともに歩くことも出来ずに救急車で運ばれた。
そう、その時初めて病気が発見された。
夏休みがつぶれただけでも辛かったのに、たくさんの検査を受けなければいけないことも辛くてしょうがなかった。
「もう家に帰りたい!!」
「病気が良くなってないんだから、まだお家へは帰れないわよ」
「良くなるかも分かんないじゃんッッ!!」
「まだ検査の結果が出てないんだから分からないでしょう?」
この時お母さんは私に嘘をついた。
私は知ってたんだ……。
寝てる振りしてお父さんとお母さんの会話を聞いていたから。
『悪性の腫瘍ができている…手術で腫瘍を摘出後、放射線治療をしなければいけないそうだ……』
「そ、んな……まだ…子供なのに………」
私は目を瞑ったままお母さんのすすり泣く声と、そんなお母さんを慰めるお父さんの声を聞いていた。
この会話を聞いても、まだ子供の私にはどれだけ辛い治療なのか分からなかった。
ただ…手術という言葉に恐怖を抱いたことだけはハッキリと覚えている。
急な眩暈と吐き気に襲われ、私はまともに歩くことも出来ずに救急車で運ばれた。
そう、その時初めて病気が発見された。
夏休みがつぶれただけでも辛かったのに、たくさんの検査を受けなければいけないことも辛くてしょうがなかった。
「もう家に帰りたい!!」
「病気が良くなってないんだから、まだお家へは帰れないわよ」
「良くなるかも分かんないじゃんッッ!!」
「まだ検査の結果が出てないんだから分からないでしょう?」
この時お母さんは私に嘘をついた。
私は知ってたんだ……。
寝てる振りしてお父さんとお母さんの会話を聞いていたから。
『悪性の腫瘍ができている…手術で腫瘍を摘出後、放射線治療をしなければいけないそうだ……』
「そ、んな……まだ…子供なのに………」
私は目を瞑ったままお母さんのすすり泣く声と、そんなお母さんを慰めるお父さんの声を聞いていた。
この会話を聞いても、まだ子供の私にはどれだけ辛い治療なのか分からなかった。
ただ…手術という言葉に恐怖を抱いたことだけはハッキリと覚えている。