Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
「お母さんがッッ死んだ……私のせいで………」

『何で自分のせいだと思うんだよ』

「私がッッぬいぐるみを買ってきてくれたらッッ、手術ッ受けるって…ワガママ言ったから……その帰りッッに、お母さん……ッッ」



泣きすぎていて、嗚咽交じりに話をしているから、時々自分でも訳が分からなくなる。


だけど真剣な顔で、でもどこか優しい顔をして話を最後まで聞いてくれた。





『そのぬいぐるみは?』

「家に…置いてる……紙袋に入れたまま」

『ぬいぐるみ、汚れてんのか?』



私が目に涙を溜めながら首を横に振ると、手を頭にのせ微笑みかけてくれた。



『それが答えだろ』

「こ、たえ?」

『咄嗟にぬいぐるみを守ったのは、自分のことよりお前の事を思ったからだろ?このぬいぐるみがあればお前が手術を受けてくれると思ったからだろ?』

「でもッッ今はきっと私の事ッッ恨んでるよ!!」



恨んでるに決まってる。


そんなものを買いに行かなかったら事故に合わずに済んだんだもんッッ。





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