Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
まりあが押してくれる車椅子の乗り心地は良かった。
他の人と何が違うのかはよく分からないけど、落ち着く。
そして、何故か少し懐かしい感じもした。
「場所はここでいい?」
『あぁ』
展望室に入り、まりあは俺の横にあるソファーに腰かけた。
自然と俺を見上げるかたちになり、上目使いで口を開いた。
「今日は空気が澄んでるのかな?星が綺麗に観えるね」
『そうだな。こんな場所になっちまって悪ぃな』
「私ここ好きだよ。ここだけ病院の中じゃないみたいだから」
まりあの言葉に違和感を覚えた。
まるで病院の中にいたくない様な感じに聞こえたからかもしれない。
でも、感じたことを上手く聞く方法が分からなくて、俺は触れなかった。
まさか聞かなかったことを、後になって後悔する事になるとは思わなかった。
このまりあの言葉にどれだけ大切な事実が隠されていたかなんて、今の俺には知る由もなかった。
他の人と何が違うのかはよく分からないけど、落ち着く。
そして、何故か少し懐かしい感じもした。
「場所はここでいい?」
『あぁ』
展望室に入り、まりあは俺の横にあるソファーに腰かけた。
自然と俺を見上げるかたちになり、上目使いで口を開いた。
「今日は空気が澄んでるのかな?星が綺麗に観えるね」
『そうだな。こんな場所になっちまって悪ぃな』
「私ここ好きだよ。ここだけ病院の中じゃないみたいだから」
まりあの言葉に違和感を覚えた。
まるで病院の中にいたくない様な感じに聞こえたからかもしれない。
でも、感じたことを上手く聞く方法が分からなくて、俺は触れなかった。
まさか聞かなかったことを、後になって後悔する事になるとは思わなかった。
このまりあの言葉にどれだけ大切な事実が隠されていたかなんて、今の俺には知る由もなかった。