Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
『原因は俺。正確に言えば、俺の病気のせい…だな』
「えっ………」
まりあからはどうして?と言わんばかりの顔をされてしまった。
『俺の病名は拡張型心筋症。中2の夏にバチスタ手術を受けた。まりあの言うとおり治ったわけじゃなくて症状を和らげただけで、症状が悪化すれば移植が必要になる。まさに今、その悪化した状態だしな』
「…………」
『いつ死ぬかもわからない息子を会社の跡継ぎにするわけにもいかないし、そんな息子がいるのに、離婚をすれば世間から何て批判されるかも分からない』
「だけど…どうして、それが原因だと思うの?」
『親父は根っからの仕事人間。家族や女より会社が一番で俺に目を向けようとしなかった。治療費を払って最新の治療を受けさせてるって意味では、世間から見ればいい父親だろうな。そんな親父とお袋はいつしか顔を合わせれば言い争う様になった………』
まりあはこんな重たい話聞きたくないかもしれない。
それでも自分の事の様に聞いてくれるまりあのお蔭で、俺の心は少しずつ軽くなっていっている様な気がした。
「えっ………」
まりあからはどうして?と言わんばかりの顔をされてしまった。
『俺の病名は拡張型心筋症。中2の夏にバチスタ手術を受けた。まりあの言うとおり治ったわけじゃなくて症状を和らげただけで、症状が悪化すれば移植が必要になる。まさに今、その悪化した状態だしな』
「…………」
『いつ死ぬかもわからない息子を会社の跡継ぎにするわけにもいかないし、そんな息子がいるのに、離婚をすれば世間から何て批判されるかも分からない』
「だけど…どうして、それが原因だと思うの?」
『親父は根っからの仕事人間。家族や女より会社が一番で俺に目を向けようとしなかった。治療費を払って最新の治療を受けさせてるって意味では、世間から見ればいい父親だろうな。そんな親父とお袋はいつしか顔を合わせれば言い争う様になった………』
まりあはこんな重たい話聞きたくないかもしれない。
それでも自分の事の様に聞いてくれるまりあのお蔭で、俺の心は少しずつ軽くなっていっている様な気がした。