Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
『まりあちゃん、話しを聞かせてくれるかな』
大津先生の言葉に頷き、私は口を開いた。
「単刀直入に言います。もう今の治療を止めて緩和治療を受けたいです」
『どうしてそうしたいのか、理由を聞かせてくれるかい?』
「大津先生、私もう分かってるんです…どんな治療を受けても私は治らないって……。このまま苦しい思いをして長く生きるよりも、痛みを和らげて笑って過ごしたいんです」
私の言葉に真由さんは涙を流し、お父さんを含め先生たちは難しそうな、なんとも言えない複雑な表情を浮かべている。
みんな口に出しては言わないけど、私の体はもうどうしようもないくらい病魔に侵食されている。
いわゆる末期。
「こんな問いかけ、間違ってるかもしれないけれど…まりあちゃん、本当にッッそれでいいの?」
「いいの。また真由さんのご飯を美味しいって思いながら食べたいし、痛みのこと苦しいことを忘れて海とじゃれあいたいから」
私の笑顔に同じく笑顔で返そうとした真由さんの顔は、頑張ってくれているみたいだったけど、笑顔と呼べる表情ではなかった。
そんな真由さんの肩を抱くお父さんがかっこよく見えた。
大津先生の言葉に頷き、私は口を開いた。
「単刀直入に言います。もう今の治療を止めて緩和治療を受けたいです」
『どうしてそうしたいのか、理由を聞かせてくれるかい?』
「大津先生、私もう分かってるんです…どんな治療を受けても私は治らないって……。このまま苦しい思いをして長く生きるよりも、痛みを和らげて笑って過ごしたいんです」
私の言葉に真由さんは涙を流し、お父さんを含め先生たちは難しそうな、なんとも言えない複雑な表情を浮かべている。
みんな口に出しては言わないけど、私の体はもうどうしようもないくらい病魔に侵食されている。
いわゆる末期。
「こんな問いかけ、間違ってるかもしれないけれど…まりあちゃん、本当にッッそれでいいの?」
「いいの。また真由さんのご飯を美味しいって思いながら食べたいし、痛みのこと苦しいことを忘れて海とじゃれあいたいから」
私の笑顔に同じく笑顔で返そうとした真由さんの顔は、頑張ってくれているみたいだったけど、笑顔と呼べる表情ではなかった。
そんな真由さんの肩を抱くお父さんがかっこよく見えた。