Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
私は昴先生からゆっくり体を離した。
そして今度は自分で頬に付いた涙を拭った。
枕元に置いてた手紙を2枚手に取り、昴先生に差し出した。
『これは?』
「京ちゃんが退院する時にこの2通の手紙を渡して欲しいんです。ピンクの手紙を読んだ後にブルーの手紙を読んで欲しいって伝えて下さい」
『…分かった。必ず渡すよ』
手紙を受け取り笑顔を見せた昴先生の顔は、いつもの好きな笑顔ではなかった。
だけどそれはしょうがないことだと思う。
京ちゃんが無事に退院できる保障なんてないし、私と京ちゃんどちらが先に死ぬかも分からない。
だけど、私にはなんとなく分かるんだ。
京ちゃんは絶対に助かる。
そんな気がするんだ………。
「まだお仕事中ですか?」
『今日はもう終わりだよ』
「なら、ワガママ言ってもいいですか?」
『何かな?』
「私が眠るまでの間、手を握っててもらえませんか?」
『喜んで』
その時の昴先生の笑顔は大好きな笑顔で、私は安心したのか目を閉じるとそう時間が経たないうちに眠りについた。
そして今度は自分で頬に付いた涙を拭った。
枕元に置いてた手紙を2枚手に取り、昴先生に差し出した。
『これは?』
「京ちゃんが退院する時にこの2通の手紙を渡して欲しいんです。ピンクの手紙を読んだ後にブルーの手紙を読んで欲しいって伝えて下さい」
『…分かった。必ず渡すよ』
手紙を受け取り笑顔を見せた昴先生の顔は、いつもの好きな笑顔ではなかった。
だけどそれはしょうがないことだと思う。
京ちゃんが無事に退院できる保障なんてないし、私と京ちゃんどちらが先に死ぬかも分からない。
だけど、私にはなんとなく分かるんだ。
京ちゃんは絶対に助かる。
そんな気がするんだ………。
「まだお仕事中ですか?」
『今日はもう終わりだよ』
「なら、ワガママ言ってもいいですか?」
『何かな?』
「私が眠るまでの間、手を握っててもらえませんか?」
『喜んで』
その時の昴先生の笑顔は大好きな笑顔で、私は安心したのか目を閉じるとそう時間が経たないうちに眠りについた。