Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
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最近は時間が経つのが早くて、あっという間に1日が終わってしまう。


寝るのが勿体なくて、ボーッとしてる事が勿体なくて、常に何かをしている。


治療も緩和治療に切り替えてもらったから、前に比べたら随分体は楽になった。


でも全く怠さや震え等の症状がなくなったわけじゃない。



「今日は星が綺麗に出てる……」



私はベッドに腰掛けたまま夜空を眺めている。


膝の上にお母さんが買ってくれたクマのぬいぐるみを抱えて。



『まりあちゃん、準備はいい?』

「はい」



病室に昴先生が入って来て、私が車椅子に乗るのを手伝ってくれた。


そう、私はもう自分の足では歩けない。


麻痺してしまっているから上手く動かせない。



「行ってくるね」



クマをベッドに寝かせ、声をかけると私は車椅子を昴先生に押されながら病室を後にした。






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