Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
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何だか周りが騒がしい。


目を開けようにも眩しいのか中々開ける事が出来ない。



「おと…う、さ…ん……?」

『まりあッッ』



私の顔を覗き込むかのように見ているお父さんの顔は、今にも泣きそうな顔だった。


体が上手く動かなくて目だけで周りを見渡すと、みんな凄く心配そうな顔をしてこっちを見ている。



『まりあちゃん、私が誰だか分かるかい?』

「お、おつ…せんせ、い……」



私の言葉に大津先生はほっとした様な笑みを見せた。


やっぱりさっきは夢の中にいたんだ。


これが現実。


だけど今もフワフワしている感じがして、寝ているというより宙に浮いてる感じがする。



『こんなにたくさん人がいて驚いただろ?まりあちゃんは1日ずっと眠っていたんだよ』

「…………」



少し眠っていた気がしたけどそんなに眠ってしまってたなんて……。


大津先生が言っていることがなんだか信じられなかった。





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